最近の講演では、「部屋の片付け」についてお話をする機会が増えています。
街中の書店で、部屋の片付けや整理についての関連書がいかに多いか、驚いてしまいますが、世の中では、片づけが必要な人が多い証拠かもしれません。
さて、ここで「部屋の片付けと整理」について、基本的なことを記しておきましょう。
そのベースは、「自分で捨てられない物」をチェックするということです。
自分の主観が入ると、どうしても部屋にあるもの全てが必要な物に思えてしまいます。
現在使っているものは必要な物で、当然捨てるもしくは処分することはできません。
しかし、押入れなどに長年しまわれている使ってない物などは果たしてどうでしょうか?
ここは、他人の目でもって、自分の持ち物を見てみる必要があります。
そこで、「ある、ある」チェックをして下さい。
私たちの現場経験から、以下の物は誰もが捨てがたく、部屋に多くあります。
1位 写真やアルバム
2位 はがきや手紙
3位 CD、DVD
4位 請求書や領収書
5位 衣類
6位 靴
7位 引き出物やプレゼント
8位 小銭の山
また、部屋だけではなく、玄関口からはじまり、廊下やトイレ、浴室、リビング、キッチンや押入れ、クローゼットなどと、不要な家財の「ある、ある」チェックが必要です。
片付けの基本がチェックできたならば、次は「ある、ある」から「ない、ない」へと進みます。
実際に片づけや整理をしないと「ないない」にはなりません。
ということは、自分の気持ちを定める必要が出てきます。
「私は片づけができない。整理が苦手」という人がいますが、あくまでも苦手意識がそう言わせていると思うのです。
物への執着心が強く、手放すことができない人も多くいます。物がなくならなければ、決して身の回りは片付くことはありません。
要は自分の気持ち一つなのです。
気持ちが定まれば、行動が伴います。
整理術の本などでも良く触れられていますが、片付け上手な人は、精神的なゆとりがあり、ひいては仕事にしても日常生活にしても全てがスムーズにできるというものです。
些細なことなのかもしれませんが、片付けるということは、身の回りの整理だけではなく、自分の今後生きるうえでの整理につながっているのです。
私たちが出動する「福祉整理」の現場は、まさにゴミがたまりにたまっています。
身体的もしくは精神的、疾病によるゴミ部屋はいざ知らず、個人的な怠慢によるゴミ部屋は、意識の変革をもって速やかに解消してもらいたいものです。
今月と来月は、地域包括センターを中心に、「部屋の片付け」や「孤独死・孤立死対策」の講演を多く開催します。
私たちの遺品整理や福祉整理の現場から見えてくるものをお話するのですが、1人でも多くの方に伝わることを希望します。
あんしんネットの社会貢献はまだまだ小さなものですが、無償での講演会や勉強会は好評で、この暑さに負けずに、大いに語りたいと思います。
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