遺品整理には、様々な依頼のケースがあります。
・1人暮らしの親が、病院で亡くなり、今まで住んでいた居室を整理しなければいけないというケース。
・親が住んでいた戸建ての実家を、亡くなったから整理しなければいけないケース。
・1人暮らしの親が、残念ながら自室で「孤独死」して発見され、臭いなどが発生し近隣に迷惑をかけているので、少しでも早く整理をしなければならないケース。
・身内が自殺をはかり、室内を片付けなければならないケース。
・1人暮らしの親戚(叔父や叔母)が亡くなり、身元引受人として、親戚の部屋を整理しなければいけないケース。
どれ1つとっても、亡くなられた方の遺品(すべての家財)を整理するわけですから、大切な整理作業です。
依頼される場合、亡くなられて時間がかなり経過していると、少しは心に余裕が持て、遺品整理会社とも落ち着いて、整理の段取りを組むことができます。
しかし、突然の場合は・・・。
このケースは、孤独死や変死、自殺の場合の遺品整理に当てはまります。
特に孤独死の場合は、自室で発覚した場合は、まず警察が現場に介入します。
ご遺体は、検案にふされますので、通常は自室から警察署へと搬送されます。
ここで、故人の遺族に連絡が取られることになりますが、身内の突然の死にのぞみ、遺族の心持はおだやかではありません。
誰もがパニック状態となるのです。
ですから、私たちが現場を訪れて、ご遺族とお話をする時は、いかに心の不安を取り除くかを考えます。
通常の遺品整理ならば、相手も落ち着いて話を聞くことができるのですが、このような場合は、ほとんどの遺族が不安な心持ちなのです。
以前も記しましたが、遺族が不当な請求を受け入れてしまう隙ができるタイミングとも言えます。
この時、遺品整理を依頼する遺族側の整理しておくべき事柄を記してみましょう。
【遺品整理会社に伝える事項】
①誰が亡くなったのか
②どこで亡くなったのか
③いつ亡くなったのか
④室内の状況はどのようなものか
⑤臭いはあるのか、ないのか
⑥応急処置をすぐにしてもらえるのか
⑦その場で、見積金額を正確に提示してもらえるのか
⑧臭いを消す消臭作業費はいくらなのか
⑨作業のおおよその段取りはどうなっているのか
⑩色々なアドバイスをしてもらえるのか
以上、最低でも10項目については、きちんと伝えて下さい。
曖昧な回答をする遺品整理会社であるならば、もちろん信頼に欠けるわけですから、他の業者にあたることが大切です。
特に依頼者が気にかかることは、「果たして作業代金はいくらかかるのか?」ということです。
通常の遺品整理現場とは違い、孤独死現場の場合、発見が遅れていると「死臭」が室内に充満しています。その中での作業は、従事するスタッフにとっては大変な作業です。
作業の前後に、臭いを消すための消臭作業費を高額に請求する会社もありますので、注意して下さい。その費用が25万円を超えるならば、高額請求と言えるでしょう。
葬儀社が遺品整理会社を紹介するケースも増えてきています。
あんしんネットも、葬儀社の依頼により、そのような現場の見積に伺うことがありますが、1社だけの紹介ではなく、せめて2社ほど紹介して欲しいものです。
料金や見積り担当者の態度などを比較することにより、遺品整理の金額もガラス張りとなり、より質の高いサービスが提供できると考えています。
ご遺族の立場としては、葬儀の打合せからはじまり、遺品の整理に至るまで、気がやすまる暇がないタイムスケジュールとなります。
一つ一つの事柄をまとめ、できるならば「チェックシート」などを参考にして、落ち着いて行動してください。
突然の出来事で、気持ちの整理がつきにくい状況です。
出来る限り、ご遺族の立場となって、見積り段階から適切なアドバイスをさせていただき、気持ちを込めた整理を行なわせていただきます。
「遺品整理は心の整理」
このフレーズが、私たちの思いです。