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寝室ごみ風景

私たちの整理現場では、「観察力」が求められます。

あんしんネットのスタッフに、「現場状況を良く観察しなさい」と伝えます。

観察とは、物事の様子や移り変わりを客観的に判断すること、見ることだと思いますが、まずは見ることから始まります。

 

現場に出て、そこにある物を、すべて見ると(つまり観察することにより)、現場で生活をしていた人の人物像が浮かび上がってきます。これは経験値が高まると、自然と見えてきます。

その人の部屋での生活が、具体的にイメージできるのです。

 

ここで1つの写真を見てみましょう。

この写真を見て、何を思い描きますか?

テーブルの上に置かれてある物の配置などを見て、どのように感じますか?

これを見て、どう感じますか?

これを見て、どう感じますか?

私の観察視点は、ある物の多さに意識が集中してしまいます。

ある物とは、茶筒です。

食卓の上に、7本の茶筒が置かれています。お急須もありますから、日常生活の中で非常に良くお茶を飲まれていたことが容易に想像できます。

しかし、普通ならば茶筒は1本あれば充分なのですが、7本という数は、異常だと考えられます。

また、普通ならば塩辛が入った瓶などは、冷蔵庫などに保存しますが、おそらく普段の生活の中で、お茶のあてに、ついついお箸で突いていたのではとも想像してしまいます。

また、醤油さしも見えます。こんなところにいつも置いている人は、塩分を多く取りがちの人です。食生活にも問題があるのかなとも考えてしまいます。

 

この風景を見ただけで、ここでの生活者の人物像が浮かび上がります。このとき、現場を観察しないと、単純に物の整理だけで終わって、人を見ていない整理で終わってしまいます。

では、この現場の別の風景を見てみましょう。

整理整頓されていません

整理整頓されていません

戸建ての家の応接間です。テーブルの上や下に新聞が散乱し、服は置きっぱなし。無造作に物が散らばっている感じです。

寝室まわり・和室

寝室周りの和室を見ても、整理整頓されていません。障子も一部が外れていますが、これもお構いなしの状態で、物だらけの有様です。

 

ここで生活をされていた方は、80歳代の男性です。5年前に奥様を亡くされ、独居生活が始まりました。これを契機として、いつしか室内は写真のような感じになっていったようです。

これもセルフネグレクト(自己放任)の1つのタイプに当てはまります。

私たちの目線で言うと、「かわいいゴミ部屋状態」です。

このレベルで発覚するケースは稀なのですが、でもこれで発覚できたから良かったと言える現場です。

これをこのまま放置しておけば、ご本人の拒否反応が高まり、ゴミレベルが高まり、完全なゴミ屋敷となってしまいます。その延長線上に、ゴミ屋敷の中での孤独死があるのです。

 

現場を観察することにより、「このような現場ケースが、なぜ発生したのか」「そこで生活していた方の生活の背景」などが浮かび上がってきます。

また、それらのことを1つの事案として、分析し、そして集積することにより、孤独死対策などに必ずつながっていくと確信しています。

あんしんネットでは、このように事案を現場担当者が把握して、そしてレポート作成することにより、全体の問題として共通認識して、日々の現場作業に活かしています。

 

やはりつくづく「観察」の大切さを感じます。

余談ながら、この観察という言葉。もともとは仏教用語でした。「かんざつ」と発音します。

仏様の智慧によって、対象を正しく見極めることを意味しています。

これは、仏の智慧(悟りの境地)があれば、全ての現象を正しく見ることができるということになるそうです。この観察も仏道修行の中では、一つの行だそうです。

また、古人はこんなことも言っています。

「観察もいい。しかし、そこには接触というものがなければ、単なる傍観で終わってしまう」と。

客観的に物事を把握して、主観として実際の行動をしなさいということでしょうが、意味深でこれも考えさせられます。

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