3月以来の久しぶりの投稿です。
月日が経つのは早いもので12月も2週目となり、平成29年も終わろうとしています。
今年を振り返ると様々な出来事が発生しました。
私ごとで言えば、1月25日に凍結路面で滑り転んで、人生初の骨折を引き起こしました。それも「大腿骨頸部骨折」で、歩行不能に陥る大変な骨折でした。名称としては、高齢者にありがちな骨折なのですが、まさかわが身にそれが降りかかるとは、思いもよらぬ出来事でした。
大腿骨頸部骨折の場合は、通常2つの手術方法のどちらかで施術されます。
1つは骨頭部を人工骨に換える「人工骨頭置換手術」。
それと骨折部をもう一度自然治癒で接合させるという「接合手術」。
高齢者の場合は、主に前者の置換手術がとられますが、術後の難点としては、ちょっとしたことで脱臼してしまうということです。その場合の痛みは大きなものであり、胡坐をかくということも厳に慎まねばなりません。
若い世代でしたら、接合手術が勧められますが、完全に接合するのに約1年を要するようです。接合しなければ骨頭部は壊死して、その時は再度人工骨頭手術を受けなければなりません。
以上の説明を担当医より伺い、決断したのは接合手術です。置換手術では、術後翌日よりリハビリが開始となりますが、接合手術では3~4日後からのリハビリ開始です。
ただし、4日間で太ももの筋力は衰え、さらにそれから1カ月は体重を支えることをしてはいけませんから、歩行困難となります。
車椅子生活から松葉づえ生活、それが終わると杖生活。杖を使うことがなくなるまで、約4カ月を要しました。
3月上旬に無事退院となりましたが、退院後は会社の仕事に復帰(入院中にはPCを病室に持込み、事務仕事はこなしていましたが)。会社に出ても、現場作業はできない状態で、精神的にはストレスがかなりたまったようです。
5月頃からは現場見積りに出られるようになり、時として杖をついて現場で指示を出せるまでになりました。
現場はリハビリ場所と考えて、仕分け・梱包作業などは極力行なうようにしてきました。
ただし、立ったり座ったりを早くできないので、かえって筋肉痛が多くみられるようになりました。
この時に、リハビリとは大変な作業であると実感しました。高齢者のリハビリに関しては、知識でしか持ち合わせていませんでしたが、実際に自分がその立場となれば、知識なんて全く役に立たず、継続して続けることの大切さを学びました。
歩行の際、身体の重心がずれて、足を引きずることも度々。また、車の乗り降りも大変な作業で、これは今でも続いています。さらに座りっぱなしの状況が続くと、筋肉が硬直するために、動く前にそれを伸ばす作業が必要となります。
今まで健康であった時は、考えもしないことがらが、次から次に出てくるのです。
今思えば、貴重な体験となったようです。
最近では講演の際に、これらの体験談も交えて、骨折予防のことにも触れています。
決してマイナスとして物事をとらえるのではなく、そこから学ぶ姿勢を常に持っていたいものです。
先月そして今月も私が監督の現場が多くあります。今では最前線で指示を出して動いていますが、やはり現場作業は楽しいものです(現場そのものが楽しいという意味ではなく、現場に出る事ができて心持が楽しいという意味)。
傾向的には福祉住環境整理が多いのですが、行政依頼案件も多く入ってきています。
多くの案件に対応できるためには、やはり人材が必要となります。春以降に3名人員を増やし、人材教育にも力を入れています。
来年度は、新卒社員が生まれます。その為にも、業務の教育マニュアルを精度を高めて作成する必要性に迫られています。
次の世代の育成が求められていると痛感いたします。
良く講演で伝えます。
「人は生をうけたら必ず死を迎える」と。
今回、滑って転んで頭を強打していれば、もしかしたら「死」を迎えていたかもわかりません。
ただし、生を保ち、怪我をしても動けるわけですから、まだまだ活動しなければと考えています。生かされているとも言えるのです。
人は病によって多くのことを考えられるようになります。病とは言えませんが、骨折により多くのことを学ばせてもらえました。
寒さは厳しくなってきました。都内ではインフルエンザも流行り出しています。
一年を振り返り、そして新年には新たな気持ちで業務に取り組みたいと思います。
3年前に「大腿骨頸部骨折」の手術を受けられたとのこと。お話を詳しくお聞かせいただいて、大変参考になりました。本当にありがとうございました。私の主人もこの手術を受け、今リハビリ中です。4か月で動けるようになられたということで、希望が湧いてきました。本当にありがたかったです。お元気でお仕事を続けていかれることをお祈りしております。