梅雨明けがないままに、猛暑日が続いていますが、熱中症などにならぬように体調管理をしっかりとやらなければいけない季節を迎えています。
つい先日のこと、福岡の実家近くに住む兄よりメールが入りました。
父親が路上で歩けなくなり救急搬送がかかり、近くの病院に入院したという内容でした。
高齢者が熱中症で運ばれるというのは良く聞く話ですが、まさか自分の父親がその立場になろうとは考えたことがありませんでした。
病院では治療を施されて翌日には退院となりましたが、これからの生活を考えると、介護サービスの手助けが必要となります。
昨年、要支援の認定を受け、宅食配送サービスを受けてはいますが、身体を動かすリハビリなどはやっていないのです。介護プランなどをケアマネさんが立てても、集団生活が苦手なのでデイサービス施設へも行ってくれません。サポートを続ける兄の意見も聞かずで、ほとほと困り果てていたところ今回の事件が発生しましたが、さすがに父親も「これからは皆が勧める介護サービスを良く受けるよ」と言ってくれました。
93歳となるのですが、さすがに子供の言うことには従ってもらいたいものです。
昨日の電車通勤中の出来事を。
私が利用している私鉄(京急線)は、山手線などのような満員電車の様子はありません。時間帯も7時過ぎの電車であれば、最寄り駅より座席に座ることもできます。今日は、初めから座ることができましたが、2駅ほど過ぎた時に、大きなスーツケースを引きずり、両手には3つくらいバックを持っている高齢者夫婦(恐らく80歳前後)が乗ってきました。座席は空きがない状態で、残念ながら誰も席を譲ることがありませんでした。私のところからは少し離れていたのでどうしようもできませんでしたが、1駅通過したところで奥さんが突然床にしゃがみこんだのです。
突然の出来事で、近くに座っていた人2名は席を空けて、ご夫婦に譲ることをしたのですが、奥さんだけが席に座り、苦しそうに呼吸を続けています。ご主人がもうすぐ乗り換えの駅だから頑張れ、と伝えているのですが、立ち上がるのも苦しそうな表情でした。
私はそこまで見たところで、電車を降りる際にスーツケースと荷物がある状態ならば、ご主人は介助できないだろうと判断して、ご主人に近寄り、「スーツケースと荷物は私が預かりますから、奥さんを支えてあげてください」と伝えました。
私より近い場所に多くの人がいながら、なぜ誰も助けようとしないのか、心の中では怒りさえ出てきますが、考えるより先に身体が動いてしまいました。
乗換の駅に到着して、手に抱えた荷物を運び出して、「後は無理せず、まずは奥さんを休ませてあげてください」と伝え別れました。
電車に戻ると、何事もないように座っている乗客を見ると、何か寂しい気持ちとなります。日本人が持っている支え合いの精神や年長者を敬うという基本的な倫理観が大きく欠如しているのかも知れませんが、正しい社会の有様を望むのみです。
(閑話休題)
来週は大型現場続きとなります。この猛暑の中で、果たして務め上げることができるのか、経験豊富な私でも心配となります。
1現場6t超えが、5日連続となり、恐らくその後は体重が大幅に減っているかと予測できます。
我々の作業を進めるうえで、大型現場の際は必ず作業段取書を作成します。経験値が豊富であっても、時にはミスを起こすこともあります。それを最大限なくすための努力は必要で、常にイメージトレーニングしなければいけないのです。
作業時間の配分はもとより、すべてのスタッフの動きまで想定しますが、段取りがうまく捗れば結果も良いものが自ずと出てきます。それが依頼者の評価に必ず繋がっていきますので、おざなりにはできないものです。
この暑さを受けて、孤独死(孤立死)現場の特殊清掃・整理依頼が多くなっています。かなりオーバーワークとなってきていますが、まだまだこのような現場は増えてきそうです。
防護服を着こんでの夏場の現場作業ほど堪えるものはありません。
願わくば、このような現場が減ることを祈るのみですが、孤立・孤独に対しての対策や制度が充実するならば、実際には減っていくかと思います。
その為の地域での見守り活動など、誰もが行なえる仕組みを作り上げてもらいたいものです。