遺品整理を行なう場合、それが突然訪れた死により、自室で亡くなられていた時の現場を見積もることは辛いものです。
当然遺族としては、突然の出来事となり、気持ちは穏やかではありませんし、何をどうしたらいいのか、全くわかりません。
ですから、私たちが現場を訪れて、遺族とお話をする時は、いかに心の不安を取り除くかを第一に考えます。
通常の遺品整理ならば、相手も落ち着いて話を聞くことができるのですが、このような場合は、ほとんどの遺族が不安な心持ちなのです。
以前も記しましたが、遺族が不当な請求を受け入れてしまう隙ができるタイミングとも言えます。
この時、遺品整理を依頼する遺族側の整理しておくべき事柄を記してみましょう。
【遺品整理会社に伝える事項】
① 誰が亡くなったのか(自分との間柄)
② どこで亡くなったのか
③ いつ頃、どのような病気で亡くなったのか
④ 室内の状況はどのようなものか
⑤ 臭いはあるのか、ないのか
⑥ 応急処置をすぐにしてもらえるのか
⑦ その場で、見積金額を正確に提示してもらえるのか
⑧ 臭いを消す消臭作業費はいくらなのか
⑨ 作業のおおよその段取りはどうなっているのか
⑩ 色々なアドバイスをしてもらえるのか
以上、最低でも10項目については、きちんと伝えて下さい。
曖昧な回答をする遺品整理会社であるならば、もちろん信頼に欠けるわけですから、他の業者にあたることが大切です。
特に遺族が気にかかることは、「果たして作業代金はいくらかかるのか?」ということです。
通常の遺品整理現場とは違い、孤独死現場の場合、発見が遅れていると「死臭」が室内に充満しています。その中での作業は、従事するスタッフにとっては大変な作業です。
作業の前後に、臭いを消すためのオゾン消臭作業費を高額に請求する会社もあります。
オゾン消臭機を室内に設置するのですが、臭いレベルが低いのに、「最低でも2週間は設置しなければいけない」と一方的に伝えて請求をするようなケースです。
仮に一日の設置単価が25000円ならば、それだけで350,000円かかることとなります。注意して下さい。その費用が20万円を超えるならば、高額請求と言えるでしょう。
一般消費者が知らないことを逆手に取り、営利に走るこのような見積もりをする会社は、姿勢を正して欲しいものです。
葬儀社が遺品整理会社を紹介するケースも増えてきています。
あんしんネットも、葬儀社の依頼により、そのような現場の見積に伺うことがありますが、1社だけの紹介ではなく、せめて2社ほど紹介して欲しいものです。
料金や見積り担当者の態度などを比較することにより、遺品整理の金額もガラス張りとなり、より質の高いサービスが提供できると考えています。
ご遺族の立場としては、葬儀の打合せからはじまり、遺品の整理に至るまで、気がやすまる暇がないタイムスケジュールとなります。
一つ一つの事柄をまとめ、できるならば「チェックシート」などを参考にして、落ち着いて行動してください。
突然の出来事で、気持ちの整理がつきにくい状況です。
出来る限り、ご遺族の立場となって、見積り段階から適切なアドバイスをさせていただき、気持ちを込めた整理を行なわせていただきます。
見積もり時の、担当者の態度や服装も要チェックポイントです。また、見積書の説明はじめ、その応対の所作なども観察してください。もし、担当者が会社側と携帯電話で連絡を取り合っているようなことがあれば、遠隔で値段が決められていることも考えられます。
「2t、5、25」などと数字を並べ立てて、先方に伝えているならば、考えものです。
「2t現場で、スタッフは5名、金額は25万円になります」という略なのですから。
「遺品整理は心の整理」
あんしんネットでは、開設以来、この言葉を大切に作業を続けています。
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